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1から組み立てたというのに何たる失敗だろう。それなのに魂の鳥はその骨木にすっかり泊まるじゃないか

肉は心の中庭にすっかり入って詞を散らかしたあと、何事も無かった恋人のように骨に寄り添う。その優しさは半音階的に ピアノのような足音を持ち私を尋ねてくる

青年という青年は生きる恐ろしさをとても上手に色までつけて吐きだす 苦しみではなく女のありもしない、 昼間の洋服、ブーツを履いた姿を
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2012.09.27 Thu l 悠々 月の遺族より l コメント (3) トラックバック (0) l top
女は血の泉から手を通し私の視線を受け取り 落とす

私は死んでしまいたい こんなにも 猫にまで変身して追いかけていて火を纏っていた魂があまりにも目にさえ届かないのを

私の耳飾りは誰かに拾われるだろうか 私は宝石のように死んだ石になれようか

あなたの 私はあなたの感情に姿をみせるだろう あなたの存在にだって邪魔に入ったって可笑しくはない
2012.09.27 Thu l 悠々 月の遺族より l コメント (5) トラックバック (0) l top


家族は光とは縁薄い火曜日の夜

プラスチックゴミ置き場

写真をとった

写真は鏡の中の亡くなった優しい、津波のような印象の月の母

鏡の後ろ 鏡の死角の暖かく明るい場所では長髪を垂らし寂寞とし、息をこらす父を尻目に とかす

家族は霊妙な光、新興宗教が作る怪しい自然の明かりに家庭の形を彫ったのだ

家族は光とは縁薄い火曜日の夜

プラスチックゴミ置き場

写真をとった

写真は鏡の中の亡くなった優しい、津波のような印象の月の母

鏡の後ろ 鏡の死角の暖かく明るい場所では長髪を垂らし寂寞とし、息をこらす父を尻目に とかす

家族は霊妙な光、新興宗教が作る怪しい自然の明かりに家庭の形を彫ったのだ
2012.09.27 Thu l 悠々 月の遺族より l コメント (3) トラックバック (0) l top

「処女作」

あはれふかくせつなき秋
祈遺して
旅の
終るとき
僕らはささやく
これからひとりで
つつましやかに
追憶の夜

2012.09.26 Wed l オーロラ日和 l コメント (0) トラックバック (0) l top
「真田氏の偉業」


少年が恋をする乙女のようにさめざめと泣くのは
朝が終わったからだった
(ぼくはもうこの一日を体現することはできぬのだ)

少年が熱を持つ壮士のようにからからと笑うのは
陽が地平線へと沈んだからだった
(ぼくはいまや影をもたぬ無二なるものへとなったのだ)

泣いては笑う少年を
中学の職員である真田氏は不思議な子供だと評していたが

少年の素行についての欄を埋めねばならなかった
真田氏は
考えたあげく
こう書いた

万事、出来の良い生徒である

昭和四五年のことである
真田氏は平成二十年に死去する

少年は いつしか
大人となり
少年という言葉を失い
他に理解されぬ理由で
泣くことも笑うことも
少年の体裁が許さずに
嘘をつくのがうまくなった

少年は
確かに

出来の良い生徒になった



2012.09.26 Wed l 柊りん子 l コメント (3) トラックバック (0) l top
「つまり君はあれかい」若い警官に変わって、初老の警官が少年に訊ねた。
「さっきの事故は、全て宇宙人の仕業だと」
「だからさっきからそう言ってるじゃないか!」
 少年は何度目になるか分からない同じ質問に、腹を立てているようだった。
「ね?さっきからずっとこの調子なんですよ」若い警官がやれやれと言った顔でこちらを見ている。
「嘘じゃない!僕は見たんだ!」
「まぁ、落ち着いて」初老の警官が優しい口調で嗜めてる。
「君、名前は何て言ったかな?」
「田畑コウイチ」
「コウイチ君。君が見たって言うのは宇宙人なのかな?」
「だから違うって!UFOが飛んできて、トラックとぶつかったんだ」
「なるほど、なるほど」初老の警官はノートに文字を書き出した。
「それでそのUFOはどこへ行ったのかな?」
「そんなの分からないよ、そのまま飛んでったから…」
「なるほどねぇー。あ、良かったらそのUFOの絵をここに書いてくれないかな?」
「ちょっと、大宮さん」若い警官が初老の警官の腕を掴んで、派出所の隅へと引っ張って行く。
「子供の嘘に決まってるじゃないですか。UFO?宇宙人?まさか信じてる訳じゃないでしょうね?」
「佐々木君は若いなぁ。まぁ私に任せてよ」大宮はニコリと笑うと、コウイチ少年の元へと戻っていった。
「書けたかな?見せて貰っても良いかな?おぉ、これはまさしくUFOだね」
「そうだよ。だからそいつがトラックにぶつかって…」
「コウイチ!!」突然派出所にキンキン声が響き渡る。
「あ、お母さん。聞いてよ、さっきそこでトラックが…」
「あんた、急にいなくなったと思ったら!おまわりさんのお世話になって!」
 コウイチ少年の母親はペコペコと大宮と佐々木に頭を下げる。
「本当にすみませんでした。ほら、コウイチもおまわりさんにお礼言いなさい!」
「え、何で?だってこっちのおまわりさんは話を全然…」
「良いから!」母親に叱られて、コウイチ少年はしょげかえってしまった。
「いえ、お母さん良いんですよ」ニコニコと笑顔を浮かべて大宮が言う。
「本当ご迷惑をかけてすみませんでした」頭を再度下げて、ふたりは派出所を出て行った。
「勝手にどっかひとりで言っちゃダメでしょ?」「だって、さっきUFOがね」「はいはい、UFOね…」

 田畑親子の後ろ姿を見送った後、佐々木が大宮に問いかけた。
「大宮さん、さっきの話。どういうつもりだったんですか?」
「どうするもこうするも、話を聞こうと思ってたさ。良いじゃないか、夢があって」ニコニコと大宮が答える。
「最近は現実的な子供ばかりになってしまったからね。まさかUFOを見た少年に会えるとは思わなかったよ」
「あーやっぱり信じて無かったんですね。僕はてっきり大宮さんまでUFOの仕業だと言い出すのかと…」
「いや、信じてるよ。UFOはいるよ。実は私も昔見た事があってね…」
「またまたぁーUFOなんかいるわけ無いじゃないですか」
 佐々木はUFOの影どころか、雲ひとつない青空を見上げて大きく伸びをした。




「良かったんですか?」隊員のひとりが話しかける。
「良かったって、何が?」「何がって、さっきの事故ですよ。見られたじゃないですか」
「ああ、あれか。問題無いだろう。いちいち対応してたら時間が足りなくなる」
「でも、これが原因で騒ぎにでもなったら、調査がやりづらくなるんじゃ…」
「あのな、君」隊長が椅子をくるりと回して立ち上がる。
「この星の生き物は、都合の悪い事や信じがたいの事の大概は嘘と言う事にしてしまうんだよ」
「そんな、まさか…」
「ましてやさっき目撃されたのは、まだ子供だったじゃないか。完全に嘘として処理されるよ」
「そんなものなんですか」
「そんなものなんだよ。こんな種族、他の星ではまず見られないからね。貴重な観測対象だよ」
 隊長は青く光る地球をUFOの窓越しに見ながら大きく伸びをした。
2012.09.14 Fri l 遠野杏子 l コメント (3) トラックバック (0) l top

 雨が降っている。そんなにたくさんの量じゃない。しかしパラパラと大粒な水滴。

そして今日の気温は32度近くまで上がると、朝方見たニュースの気象予報士が言っていた。

ところがどうだろう。この体感温度、37度はあるんじゃないかと言いたくなるくらいだ。

昨年くらいならもっと早い時期に涼しげな風が吹いたものなのに、9月半ばの今日は、

じめじめと蒸し暑い。おまけに今日の日のために買った彼女の17万のジュマリエールのワンピースに、水玉模様より小粒な水滴といえど目障りだ。まるで酸性の水滴に茶色の色が混じっていて、漆黒の滑らかなクリアシルクの生地の繊維が壊れ、別の色合いにシミ染るんじゃないかと思えたのだ。「ああ、そうだった。すっかり忘れていた。今日は情熱的で才気豊かな彼女の話をしようと思っていたのだよ。」

いかにも紳士という言葉が似合いそうなその男は、遠くの景色を見つめるように答えた。




 女は無表情で、雨が降っていることなどおかまいなしにゆっくりと歩いていた。女が歩いている場所は、とある街の交差点近く。周りの人間たちは雨に濡れないようにしっかりと傘をさしている。もうすでに夜の9時半だというのに、忙しそうに仕事の話をしているビジネンマンがいる。まだ、近づくことすら緊張するのか、お互いに気を遣い合ってる男と女。雨が降っているにも拘らず、飼い犬の散歩をしている中年女性。みんな傘をさしている。そして雨の水滴は徐々に傘をさしていない女の化粧を落としていく。

「雨が気持ちいい・・・。」

女は呟いた。ほかの大勢の人間たちはこの雨をジメジメすると表現しそうなものだが、この女にとって火照った体を冷やす冷湿布のようなものなのだろうか。

「なぜ私は歌うの?」

続けて女は自分を問う。答えなど見つからない。昨日まで散々に考えていたことなのだ。いまさらという気持ち。彼女の肌の上で弾ける雨が、彼女の無表情に悲しみの色を加える。

なぜ歌うのかはわからない。歌いたいから。それで十分なのかもしれない、と女は思った。

 女はふと交差点の中心で立ち止まる。 

舞台は存在した。煌く高層ビルのイルミネーション。彼女を照らすショーのライトアップ

女は突然衝動に駆られた。しかし静かに、静かに、空気をそっと口の中に運ぶように歌いだす

交差点の向かいにいるとある若い男が言った。

「なんかすごい高くて綺麗な音がしない?」

その音はやがて急激に高鳴った。その場にいた大勢の者たちが一斉に音の存在に気づいた。

どこから「音」がしているのかわからない。ただ確かに分かるのはとてつもなく綺麗な調子を纏った音だということ。みな探した。どこだ、どこだ、と。その交差点にいる人間達が徐々に、徐々に、ピタリ、ピタリと、とまりだす。煌く高層ビルのイルミネーションはキラキラと震えながらひとりの女性、クリアシルクの漆黒を照らしていた。

 3分程度だっただろうか。音が止み、その場にいた全員が静まり返っている。しかし次の瞬間、大きな拍手と共に大声援が、光がキラキラと反射するその漆黒の女に、歓喜した人間、熱情を抱いた人間、高揚、焦燥、憎悪、悲しみ、ありとあらゆる感情までもが浴びせられた。そして女は、自分に声をかけてついてくる幾人かの人を気にもせず、今日の目的地へ向かってゆっくりとまた歩き出した。

 ジュマリエールの赤い帽子



2012.09.14 Fri l l コメント (1) トラックバック (0) l top
カルピスを薄めてふいに気がついたいなくなった友達のこと

ふたりだけの秘密なんだとそれはもう街行く人を照らすまぶしさ

食べかすを集めて捨てるそういえば小鳥のような目をしていたね

エチュードを最後に弾いて明日からはすべての音が奪われる部屋

囚われのカナリアはやがて死ぬだろう でくのぼうさえ生きていけない

パイの実をさくさく食べる 木星の恒星周期はとうに過ぎてる

あしたには信じられないこともある 貨物列車の底の裏側

まりあちゃんの昔のことを思いつつ曲がり角のない夜道を帰る

逝く人の逝く日ほつほつ語る母の手を曳きあゆむ陽炎の街

六月を水に浸して映しだす夢よ会いたいひとに会いたい
2012.09.14 Fri l 柊りん子 l コメント (1) トラックバック (0) l top
<Ⅰ>
恩忘れ
花火転げて
散る空へ
祈りさえ
焼き尽せぬ無
赤帽子
魔に身をゆだね
求め呼ぶ

<Ⅱ>
緑の靴を装い
わ!
弾む気持ち
冷めやらん
赤帽子
背へ投げろ
沼、谷越えて
舟揺れる日

<Ⅲ>
赤帽子ひとつ
水面を滑り
煙る山の果て越せよ
汚穢、腐乱、血塗れた記憶
誘い
夢に寝ろ

2012.09.14 Fri l オーロラ日和 l コメント (0) トラックバック (0) l top

赤帽子叩いて潰す空気っていつも必死に逃げていく音




俺の血より赤い帽子とすれ違い気づけば街は貧血ばかり




もう知っている サンタの帽子の安っぽさぽつんと社会に溶ける悲しみ




鮮やかで鮮やかすぎて売れ残る赤帽子は値下げしても鮮やか




赤白帽(二分法)を奪い合うセンソウ 私は赤帽だった

2012.09.14 Fri l 水曜日 l コメント (2) トラックバック (0) l top

神学。なんと甘美な優麗、豪華な装飾を纏った賛美歌であろうか。いかにもリューイ詩人が飛びつきそうな命題でる。あの方は汚辱と侮蔑の最中、嵐と本流の底で息巻いた。本流は、謙遜家にして愁美歌手たるあのお方に情熱と冷采を送ったのである。






権力は、そして自信家は邁進した、まるで自分たちが最もたる世界の創造主であるかのように。彼らは彼らに付き従う純粋なる夢想家達に隷属と賛辞を、報奨と恐怖とでもって支配した。かのものらは反逆の罪を被せられ、世の罰と罪を背負って消えていった。彼らがどれほどいたであろうか。それでも我々は非難の声を高らかに挙げ、奮起したのである。彼のものは叙事詩の中に隠語を含ませ、あるものは、科学をとうして事実を突きつけた。しかしかれらの持つ強大な権力とと策謀の前にはなにも意味を成さないのである。なにもないのである。


しかし時代は換わる。




世界において序列を明確かにしようではないか。________________________________________________~。


この三側面において私達はいかされる。支配されるもの、それを仲介するもの、そしてその仲介者から情報を含めありとあらゆる支配的権力の付属を了承するものたちである。そして「組織」ができあがる。これらを模倣した組織がである。


2012.09.14 Fri l l コメント (1) トラックバック (0) l top
ある日、僕は彼を街で見かけた。
いつも通りの赤い帽子。それだけで僕は彼を彼だと判断出来た。
彼がこちらを振り返りそうだったので、慌てて物陰に隠れる。
――何で、隠れる必要があったんだ。
自分自身理由は分からないが、とにかく見つかりたくなかった。

そんな事をしている内に、彼は路地へと入って行く。
僕も適当な距離を保ちつつ尾行する。
彼は何度か路地を曲がると、一件の店の前で立ち止まった。
窓から中の様子を見ているようだ。
暫くすると彼は店へと入っていった。

素早く窓際に移動する。
看板を確認するが、何故か何も書かれていない。
店内の様子を窓からそっと伺う。
薄暗い店内は、しかし異様な光景が広がっていた。
赤帽子、赤帽子、赤帽子、赤帽子。
店内に居るのは、皆赤帽子を被った人間ばかり。
口元には、彼のような薄ら笑いが浮かんでいる。

彼は、どれだ。全員彼に見える。
そもそも僕は、彼の顔を、覚えているのか?
赤い帽子と薄ら笑い。それしか記憶にない。
なら、ここにいるのは皆彼じゃないのか?
彼ばかり何人も、ここにいるのか?
馬鹿げている、有り得ない。
だが僕には――誰もが同じに見える。

目眩がして、僕は窓から離れた。
くだらない。実に下らない。
同じ人間なんて、いやしないのに。
そう思った瞬間、背後に視線を感じた。
僕は振り返らずに、帽子を目深に被り直して、店へと入る。

尾行してきた「彼」が、物陰に隠れたのを、ガラスに映るのを確認して。

2012.09.14 Fri l 遠野杏子 l コメント (1) トラックバック (0) l top
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